2011年2月24日木曜日

#0051 『はじめてみよう言語学』

『はじめてみよう言語学』

ビジネスにおいて強力なメッセージを作るためのヒントとなる一冊です。

著者は、名古屋大学助教授の佐久間淳一さん。言語学者の「先生」と高校3年生の女性「はづき」、フィンランド人の「ペトリ」の会話を通じて、言語学の要諦をわかりやすく述べてくれています。「は」と「が」の区別とは何なのか、なぜ「ら抜き」言葉が生まれてくるのか、なぜ「たこ焼き」は「焼きたこ」にならないのか…。

言葉に関する素朴な疑問から、言語のルールや新語開発のヒントが理解できる、じつに有意義な一冊です。

装丁はやや堅苦しいですが、言語学関係の書籍の中では、群を抜いてわかりやすく、やわらかい一冊です。
ぜひ読んでみてください。

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「可能」と「受身」は、「自発」を仲立ちにして、意味的につながっている

もともと「全然」というのは、「すっかり」とか「まるで」という意味で使われていたらしい。つまり、強調を表す表現だったわけで、別に、否定的な表現と特別な結びつきがあったわけじゃない

僕たちが使っている漢字は、これでも昔に比べれば簡略化されているんだよ。もっと簡単にできるかもしれないけど、度が過ぎると、かえって紛らわしいし、せっかくひらがながあるんだから、ぱっと見てひらがなとの違いがわかるくらいに複雑な形じゃないと困るんじゃないかな。ひらがなは、単語と単語の間を区切る働きもしているんだからね

実は、文字は宗教と結びついていて、キリル文字の場合、ギリシャ正教と深い関係があるんだ。だから、同じキリスト教でもカトリックやプロテスタントはキリル文字を使わない

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