2011年3月9日水曜日

#0058 『ビジョナリー・ピープル』

『ビジョナリー・ピープル』
金銭的に成功している人だけでなく、自分が進むべき道を進んで、信条や仕事をまっとうしている人物を主に取り上げ、その特徴をまとめた、これまでにないコンセプトのビジネス自己啓発書です。

著者らがインタビューした200人は、ピューリッツァー賞、グラミー賞、ピーボディー賞、アカデミー賞の受賞者、オリンピック選手など、さまざまな分野から厳選された人々。人種差別や母の愛人によるレイプにも関わらず、崇高な理想に生きた、アメリカを代表する黒人女性詩、マヤ・アンジェロウ、郵便物の受付係から有名金融コラムニストになったジェーン・ブライアント・クイン、グラミン銀行を設立し、「マイクロクレジット」のアイデアで多くの貧困層の命を救ったムハマド・ユヌス…。彼らの信条や力強い言葉、たぬまぬ努力に、読者はきっと胸打たれるに違いありません。

『ビジョナリー・カンパニー』が多くの人に「理想の企業像」を示したとすれば、本書は多くの人に「理想の人生」を示してくれた。そんな気がします。豊かな時代にあって、金銭だけの成功では満たされない贅沢な現代人。本書は、そんな彼らに情熱と生きる指針を与えてくれる、そんな一冊です。

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いつまでも生き続けるビジョンや文化を生み出したリーダーは<時計をつくる人>であり、その組織は時の流れという試練に耐え、リーダー本人よりも長く生き続ける。そして最後には、<時を告げる人>として機能している人たちの経営する組織よりも、優れた実績を残すのだ

成功というものは、自分が大切にしているものへの個人的な強い思い入れがなければ、しかも富、名声、権力、あるいは結果としての周囲の支持、といったものに頼っても頼らなくても取り組もうとするだけの積極性がなければ、おぼつかないのだ

完璧さが最後の最後になって手に入るのは、何も付け加えるものがなくなったときではなく、何も取り去るものがなくなったとき(アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリ)

ビジョナリーな人にはとてつもなく高い基準があり、それが永続して繁栄するための強みを与えているのだ

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