2008年5月23日金曜日

36協定 特別条項付の計算式 と 罠

さて



36協定 特別条項付を結べば たとえば



 月80時間まで!


と定めれば 年間 570時間 社員をはたかせていいと思っていませんか?!



大きな間違いです!

それは 労働基準法に違反しています。



それでは 月80時間を限度と定めた場合  なぜ570時間となるのか 計算式をご紹介しましょう。



毎月

法廷で定めた月の最大の残業時間 45時間 + 特別条項適用35時間 =80時間



これが成り立ちます。これが その月のMAXですよね。



この特別条項で定めた飛び出た35時間を 最大で許される 6回 を掛けると!・・



210時間ですよね。これに 労働基準法 第36条 で定めた 年間許される 残業時間 360時間を足してください。



ほら でてきた



360時間(年間12ヶ月で許される残業時間)+210時間(特別条項6回分)=570時間





これが 570時間の根拠です。 社労士の方から 80時間と定めたなら 年間MAX570時間ですよ。って言われてそれを鵜呑みにしてませんか?





この210時間は あくまで 例外措置なのです。570時間も社員を年間通して働かせたらどうなりますか?



570÷12= 月47.5時間 働かせてもいい??



大間違い、解釈を間違ってます


特別条項は 特別な事情があった場合のみ 6回適用



となっていますよね?


1年 12ヶ月で割るのは ダメです。



基本は月45時間まで年間360時間なのです。



「特別の事情」の例

臨時的と認められるもの

・予算、決算業務・ボーナス商戦に伴う業務の繁忙

・納期のひっ迫・大規模なクレームヘの対応

・重大な機械のトラブルヘの対応



臨時的と認められないもの             
・(特に事由を限定せず)業務の都合上必要なとき ・・

(特に事由を限定せず)業務上やむを得ないとき
・(特に事由を限定せず)業務繁忙なとき         

・使用者が必要と認めるとき                      
・年間を通じて適用されることが明らかな事由 ・



こんな理由では特別な事情じゃありません。


ということは・・



具体例を出しましょう。



具体例①


週5日 22日 毎日 1時間の残業がある。

=月 22時間 年間 264時間


合法です


具体例②

毎日1時間残業があり 月 22時間残業しているが、

デパートでは 四半期ごと バーゲンセールを実施するので 三ヶ月に1回年4回 80時間残業する月がある。


合法です。

ではなぜ 合法なのか 説明しましょう。

これはちょっと 難しい計算を行います。

この場合の計算式は

残業時間 80時間 = 法廷内45時間+特別条項35時間

と解釈するのです

80時間の時間が4回なので年 6回までと定めた特別条項付36協定には違反していません。

ですので、80時間行った月が4回ですから 

45時間×4ヶ月間=180時間

残った8ヶ月は22時間の残業なので

22時間×8ヶ月=176時間

176時間+180時間=356時間

この部分は年間の360時間を出てはいけません。

残った4回行った80時間の中の特別条項適用分は 35時間×4回=140時間

合計 346時間+140時間=486時間

はい。法廷の36協定特別条項つきで届け出た時間内に収まってます。

具体例③

週5日 22日間  いつも毎日 3時間 恒常的に残業がある 

3時間×22日= 月 66時間


違法となる可能性が非常に高い


これは 45時間を越えているので特別条項が適用されてしまいます。6ヶ月までは特別条項を結んでいれば合法ですが

66時間=36協定の法廷45時間+特別条項の21時間

と解釈します。

当然 66時間 毎月続けば

45時間×12ヶ月=540時間     36協定で定めた年間 12ヶ月 360時間を大幅に オーバーしています。

この場合は 6ヶ月超えたら すべて 残業時間 0 ゼロにしてください。

そうしないと・・・

労働基準監督署から 是正命令が下る可能性が大きいです。

企業は大きなペナルティをもらいます。

未払いのサービスなんて発覚したら、さらに罪が重くなります。




怖いですね・・

これ しってて損はないですよ。

0 件のコメント: